生と死のあいだ
佐助は、会うたびに
死ぬなよ、と
しつこく言うんだ。
何度も何度も繰り返し。
「私が死んだって、お前には関係ないだろう?」
佐助は今までヘラヘラしていたくせに、
その言葉で急に真顔に戻る。 そして悲しそうに笑う。
「そうだね」
そんな顔をするな。 お前だって私を殺そうとするのだろう?
敵であるお前にそんな顔をされる覚えはない。
お前はいつも、自信満々で 人のことなんかどうでもいいって
思っているような奴だろう?
だから、そんな顔で敵を心配するなんておかしいだろう?
人に生きろと押し付けて、 自分は死んでも構わないと言う。
お前なんか大嫌いだ。
「つるぎよ、わたくしのためにしんでくれますか?」
「俺様のために、生きてくれ」
私は、何を迷うというのか。
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