運命(さだめ)

時は戦国乱世。甲斐の忍、猿飛佐助は思いを寄せる上杉謙信の懐刀、かすがに好きだと気持ちを伝えないまま彼女を失ったのであった。

これを深く後悔した佐助は、次に生まれ変わったときには必ず思いを伝えるという強い気持ちでこの乱世を生き抜いたのであった。
そして。
時は現代。思いを果たすため、佐助は現代で忍び参る。
第三章
「忍びがさだめ」CV:渡辺英雄



俺様はアンタが好きだし、もちろんアンタにも俺を好きになって欲しいって思うよ。
やっぱり人を愛したら、愛されたいもんね。

でもさ。同時にアンタが俺様に気がないってことも知ってるわけ。
…誰に気があるのかも。
それを知っても俺様の気持ちが変わらないように、
俺様が何を言おうがアンタの想いも変わらないんだろうけど。

でも言うよ。答えなんかわかってるけど。
「好きなんだけど」
「…悪いが、私には好きな人がいるんだ。」
「知ってる。」
「じゃあなぜ――」
「好きだから。」
アンタは不思議そうな顔をしてたけど、変わらなくたってやってみるしかなかったんだ。

この運命(さだめ)から逃れるには、
ただの幼なじみから抜け出すには、
それしか方法がない、って
俺様の遺伝子が叫んでるんだから。

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